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2026 / 09 / 03 更新 2026 / 09 / 15 ベストプラクティス

顧問先にAI利用をどう説明する?案内文の作り方と確認手順

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顧問先へAI利用を説明するための記入式ひな型と確認表。対象業務、入力情報、送信先、保存、人の確認を整理し、説明資料の配布と必要な同意・契約手続を分けて管理します。

顧問先へのAI利用の説明は、対象業務、入力する情報、送信先と取り扱い、人が確認する範囲、問い合わせ先を、実際の運用に合わせて書くところから始めます。案内文を配ったことと、必要な同意・契約上の手続を済ませたことは、別々に記録してください。

この記事では、説明資料を作るための確認表と記入式のひな型を示します。実施していない保護策や、まだ決めていない対応を顧問先へ約束しないための設計例です。個別の入力可否や必要な手続は、扱う情報、利用目的、サービスとの契約・設定、顧問先との契約、所属団体のルールに照らして判断します。

「どの場面で説明を検討するか」は、顧問先にAI利用を説明すべき場面で扱っています。本記事は、その判断を説明資料と記録へ落とす作業に使ってください。

説明資料を書く前に、何を確定する?

まず、説明の対象を一つの業務に絞ります。「AIを業務で活用しています」だけで終えず、何を入力し、何を受け取り、誰が使うかを所内で照合してください。

確認するもの所内で記入・確認する内容
対象業務作業名、利用中か導入予定か、対象となる顧問先
入力情報資料名と項目、入力しない情報、入力範囲を減らす方法
送信先サービス名、契約プラン、組織アカウント、接続先
データの取り扱い学習利用、保存先・期間、削除手順と例外、参照した公式資料と確認日
所内の確認利用できる担当者、残せる記録、出力を確認する人と確認箇所
必要な手続利用目的、同意、契約、所属団体のルールについての判断と確認待ちの事項

説明資料に「学習に利用されない」と記載する際は、対象プランと設定を確認した記録を添え、外部送信や保存の説明を省略しないようにします。個人情報を入力する前の確認事項は、個人情報保護委員会の注意喚起の(1)も参照してください。

確認できない項目があれば、案内文を整える前に判断担当へ戻します。法人契約や学習利用の停止だけを理由に、入力可と決めないでください。

顧問先向けの案内文には、何を書く?

次のひな型は、記入項目の設計例です。角括弧を確認済みの内容で埋め、不要な行を除いてから、実際の設定・契約と一致するか担当者が読み直してください。これは同意書や契約条項の完成例ではありません。

当事務所のAI利用について
対象の顧問先・業務:[対象を記入]
説明資料の版・作成日:[版・日付を記入]

利用する目的と現在の状態
[具体的な作業]のため、[利用中/導入予定]です。
[開始済みの日付/開始予定日と事前手続の状況]を記載します。

利用する情報と送信先
入力する資料・項目:[具体的に記入]
入力しない情報:[具体的に記入]
サービス・プラン・連携先:[対象を記入]

情報の取り扱いと人の確認
学習利用:[確認した条件を記入]
保存・削除:[確認した範囲、期間、例外を記入]
利用できる担当者:[実際の権限に合わせて記入]
出力を確認する人と箇所:[実施する内容を記入]

ご質問・変更希望への対応
受付窓口:[担当と連絡方法を記入]
対応の範囲と手順:[実行できる内容を確認して記入]
詳細資料:[該当する案内や文書の参照先を記入]

たとえば「希望すればAI利用の対象外にする」と記載する前に、対象業務を止める方法、代替する作業、担当者、費用や納期への影響を確認します。「すべて削除する」と書く前には、事務所で削除できる範囲と提供会社への依頼が必要な範囲、保存の例外を確認してください。対応条件が未確定なら、完成した約束として案内文へ入れません。

所内の詳細な確認表と、顧問先へ渡す説明資料は分けて構いません。説明資料には対象業務と取り扱いの要点を載せ、必要な詳細へたどれる参照先を付けます。ページ数を先に固定して、判断に必要な情報を省かないようにしてください。

案内の公表と、同意・契約手続はどう分ける?

文書の置き場所を決める前に、それぞれが何のための文書かを整理します。次の表は所内で管理する際の区分案です。

文書・記録確認する役割別に確認すること
AI利用の説明資料対象業務と情報の取り扱いを伝える配布済みでも、必要な同意等の完了とは記録しない
プライバシーポリシー等公表すべき事項と掲載内容を照合する公表方法の適否と、個別に必要な手続を確認する
同意に関する文書・記録同意が必要と判断した対象・内容・取得状況を残す誰から何について取得するかを判断担当へ確認する
顧問契約・業務委託契約等AI利用に関係する条件と改定要否を確認する必要な合意を済ませる時期と利用開始の順序を決める

個人情報保護委員会の通則編2-15は、公表を不特定多数が知ることのできる発表とし、事業の性質や情報の取扱状況に応じた合理的かつ適切な方法を求めています。通則編ガイドライン

所内では、Web掲載・資料配布・説明・同意・契約上の手続を、それぞれの確認欄で管理します。「まず案内を公表して利用を始め、必要な契約手続は次回更新まで待つ」という順序を既定にしないでください。 利用前に必要と判断した手続は、対象情報を入力する前に完了を確認します。所属団体に方針がある場合は、その適用対象と内容も照合してください。

いつ、どの状態を伝える?

利用中の業務と導入予定の業務は、分けて記載します。現在使っていることを尋ねられた際に、「来期以降の方針」と言い換えて答えないようにしてください。利用状況を確認できていない場合は、確認済みの範囲と調査中の範囲を分け、担当者と回答方法を決めます。

新しい利用を始める場合は、開始予定日から必要な確認・説明・手続を並べます。年次面談の予定や一斉案内の日程が、必要な事前対応に間に合うかを点検してください。開始済みの利用で不足が分かった場合は、過去の説明を補ったことだけで処理済みにせず、対象の利用を止めるか、どの範囲を調べるかを責任者へ戻します。

説明の経路は、対象と確認事項に合わせて選びます。共通の変更点を一斉案内で伝える場合も、個別の情報・契約・対応希望を扱う窓口を用意します。既存の面談を使う場合は、説明した資料の版と、残った質問を記録してください。

説明した後、何を記録・更新する?

次の記録欄を、説明資料とは別に所内で持つ設計例です。

記録欄記入する内容
対象顧問先、業務、利用する情報とサービス
説明資料の版、説明日、相手、説明した担当者
手続必要と判断した手続、根拠、完了日、記録の保管先
未完了事項質問・確認事項、判断担当、回答・確認の期限
変更業務・情報・サービス・契約・設定の変更内容、再確認の結果

サービスや契約、設定、入力情報が変わる場合は、説明資料の前提も再確認します。定期的な見直し日を決める場合でも、変更を把握した時点の確認を次の年次点検まで待たせない運用にしてください。

資料を改善するときは、説明後に残った質問と、回答に必要だった確認事項を集めます。次の改訂では、その質問に答える箇所を明確にし、古い版を渡さないよう保管先と担当者を決めてください。

参考